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建設機械業界のビジネスモデルを理解しよう!販売・サービスまでの流れ

建設機械メーカーによる研究開発は、企業にとっても非常に重要です。
特に先進国のメーカーは、新興国のメーカーにシェアを奪われないように
市場をリードする必要があるでしょう。

本記事では、建設機械業界のビジネスモデル例をご紹介します。

建設機械の研究開発

近年、建設機械メーカーの競争は激化しています。
先進国のメーカーは、コストを抑えつつ、安全性、生産性、省エネ、低炭素において市場をリードし
顧客のニーズに応えなくてはいけません。
一般的な研究開発においては、まず市場におけるニーズに対応するため
さまざまな部署からのフィードバックをもとに商品の企画を行います。

商品化まで

規格の次に、開発・設計が行われます。
その対象となるのは、素材、材料、キーコンポーネント、車体、溶接ロボットなどさまざまです。
試作品ができると目標のコストを上回っていないか、不具合がないかチェックし、
必要があれば改良を行います。
全ての課題がクリアできれば、量産化が決まり生産が開始されます。

建設機械の調達と生産

建設機械メーカーの生産管理部門は、営業部門から示された販売見通しに基づき生産計画を立てます。
年間ベースでは、生産能力の増強や削減のための設備投資計画、人員計画を立案します。
また、月次ベースでは原材料や部品の調達計画や製品の生産順序計画を立てます。
その際、QCDを最適化しなくてはいけません。

QCDとは、Quality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)の頭文字を取ったものです。
工場では計画に基づき、溶接や塗装、機械部品の加工、組み立てなどを行います。
その後で検査や仕上げ塗装を行い、出荷となります。

日本は世界で高いシェアを持つ

多くの建設機械メーカーは、キーコンポーネントを自社生産しています。
近年のトレンドは、小型機に置いてはリードタイムの短縮を図るため
部品から完成品までの一貫生産体制を構築する試みが行われています。
これにより需要変動に対応しやすくなるため、顧客にニーズを迅速に反映できます。

日本には、世界レベルで高いシェアを持っている部品メーカーも存在します。
たとえば、トビー工業は履帯と呼ばれる建設機械車両のベルトで高いシェアを誇っています。
また、KYBの油圧シリンダーも世界の多くのメーカーで採用されています。

建設機械の販売とサービス

建設機械

建設機械メーカーの販売とサービスにおいては、各市場の特徴を把握して素早く対応することが必要です。
そのため、マーケティングが非常に重要とされています。

たとえば、総合建機メーカーのコベルコ建機は油圧ショベルやホイールローダーに特殊なバケットなどの先端アタッチメントのラインナップの充実を図りました。
さらに、災害復旧工事などでは輸送路がないことも多いため
分割輸送して後から現場で組み立てられるような製品もあります。

コンサルティングの重要性

建設機械メーカーでは、コンサルティングも重要視されています。
本体に加え、部品も重要な商品です。
また、保守やメンテナンスを含めたアフターサービスの充実も本体購入の動機となるため重要です。
さらに、技術指導などのソリューションサービスもICT建機の購入やレンタルにつなげるために必要だといえます。
測量に必要なものをパッケージングして顧客に提案するなどの工夫が求められます。

建設機械業界のビジネスモデルについて知ろう

建設機械メーカーの販売やサービスは、各市場の特徴や顧客のニーズを把握し、
きめ細かく対応する必要があります。
そのため、潜在的なニーズを捉え、先回りした提案を行うことも求められるのです。